水道民営化への道”ウォーターPPP”8の地方公共団体で実施中、12の地方公共団体で入札公募中‗国交相からの回答概要
■水道民営化を考える市民ネットワークがネット署名募集中
2018年の水道法改正時に、全国で水道民営化に反対する市民団体ができました。
そして今回、ウォーターPPP導入を「下水道の改築」の国費支援の要件にしようという政府の動きに対し、それら全国の市民団体が集まり、できたのが「水道民営化を考える市民ネットワーク」であり、AMネットも参加協力しています。
現在、チェンジオルグでネット署名を集め、2/28に院内集会を予定されています。まだの方はぜひ!
署名はこちらから
→“「ウォーターPPPを導入しなければ下水道管改築の国費支援を打ち切る」 という、国民の利益に反し、地方自治を侵害する方針の撤回を求める要請” c.org/PT5GtpPdFL
■国交省に質問状を出し、回答を得ました
「水道民営化を考える市民ネットワーク」さんがこの度、国交省に質問状を出し、回答を得ました。が、このネットワークとしての団体HP等がないため、AMネットでも紹介させていただきます。
■質問&回答の概要 ※は個人的な感想など
質問① ウォーターPPP導入を、汚水管改築の国費支援要件化すると決めた経緯、理由は何ですか。また、その決定をした審議会やその他会議などの会議録があれば併せてご提示ください。
回答:「PPP/PFI推進アクションプラン(令和5年改定版)」(令和5年6月2日民間資金等活用事業推進会議決定)において、令和9年度以降、汚水管の改築に係る国費支援に関して、「水の官民連携」の導入を決定済みであることを交付要件とした。
※方向性が決まっただけで、まだ決定していません。政治が変われば変えられます。
※岸田政権時。現在はPFI推進会議と名称変更されている模様。
質問② 八潮市の道路陥没など全国で下水道・水道管の老朽化で事故が発生しており、整備は国民的な課題です。公共性の高いインフラは、国が条件なしに財政的に支援すべきではないでしょうか。ウォーターPPP導入を国費支援の要件とする法的根拠をご提示ください。
回答:下水道法第三十四条において、「国は~その設置又は改築に要する費用の一部を補助することができる。」と規定
※ウォーターPPP導入を要件化した法的根拠が「費用の一部を補助することができる」から?要件化せずに補助すればいいだけ。要件化した法的根拠ではありません。
質問③浜松市や宮城県が契約期間の途中で再公営化する場合、国は補助金カットなど「制裁」を加えることはありますか。
回答:浜松市や宮城県の事業は、この「コンセッション方式」により実施されていると認識しており、そもそも「民営化」されていない
※水道民営化の主な手法は「コンセッション」であり、こんなごまかしをまだ言うのかと驚愕です。また、質問の意図は「補助金カットされるのか」ですが、回答していない。
質問④ ウォーターPPPは「コンセッションに段階的に移行するため」の官民連携方式と記載されていますが、ウォーターPPP契約終了の10年後、レベル3.5からレベル4への移行は必須でしょうか。ウォーターPPPレベル3.5で契約した自治体が契約終了後、レベル3.0以下にした場合、または3.5継続で4.0に行かない場合、国は補助金カットなどの「制裁」を加えることはありますか。
回答:管理・更新一体マネジメント方式(レベル3.5)は、「水道、下水道、工業用水道の各分野において、公共施設等運営事業(コンセッション)に段階的に移行するための官民連携方式。レベル3.5の後継として公共施設等運営事業(レベル4)を選択肢として検討いただきたいという趣旨。
※ウォーターPPPレベル3.5は、10年契約。その後にレベル4「コンセッション」に行くための段階的な方式がレベル3.5ですが、10年後に選択肢として検討してほしいだけ、とのこと。自治体にもそう説明していますし、ここでも回答しました。将来、コンセッションに移行しなくても、制裁を加えるのはNGですね。(ですが、それが難しいことをここで解説しました)
質問⑤ 全国のウォーターPPPを検討中及び、導入を決めた現時点での自治体名を、お知らせください。
回答:令和7年10月時点においては、上下水道分野で、8の地方公共団体で事業を実施中であり、12の地方公共団体で入札公募が行われていると承知

※事業実施中はこの8自治体
浜松市、高知県須崎市、宮城県、神奈川県三浦市、茨城県守谷市、神奈川県(箱根地区)、宮城県利府町、大阪市
※これから入札公募が始まるのはこの12の自治体。
山口県宇部市、京都府城陽市、愛知県、静岡県富士市、神奈川県葉山町、沖縄県宜野湾市、熊本県荒尾市、愛媛県新居浜市、大阪府河内長野市、大阪狭山市、新潟県糸魚川市
質問⑥ 途中で不正が発生するなど、受託会社側の原因でウォーターPPPを中止する場合は、国費支援はそれぞれ(モデル都市支援、ウォーターPPP導入検討費補助、社会資本整備総合交付金等)、どうなりますか。
回答:個々の状況に応じ、関係各所と協議のうえ適切に対処
質問⑦ 宮城県の上工下水道民営化では、民間企業が資産価値約3,000億円の設備に対する運営権をわずか10億円で手に入れ、民間企業はリース料を払わないばかりか、減価償却費まで宮城県に負担させています。これは民間企業に対する不当な公費投入だと思われますが、国の考えをお聞かせください。
回答:「民営化」とは異なるものです。地域の実情等を踏まえ、適切に検討されたものと認識
※国としての考えはなく、自治体に丸投げのようです。
質問⑧ 市民も当然、水道サービスの質やリスクに関心を持っています。まず行政が水道行政の丁寧な説明を行い、市民と理解を共有するための説明会の開催が必要です。ところが、城陽市はウォーターPPP3.5導入の提案からわずか数か月で予算決定し、市民説明会の開催要求を拒否したまま、全国の水道事業関係者の研修会では成功事例として報告しています。国土交通省として、このようなやり方を推奨しているのでしょうか。
回答:それぞれの地方公共団体が適切に検討の上、判断しているものと認識
※国としての考えはなく、自治体に丸投げのようです。





